ほんだなぶろぐ

読んだ本、漫画、見た映画などについてのレビューを、備忘録を兼ねて行っております。

視覚表現のその先 読むドラッグ ウルトラヘヴン

時間とは何だろうか?そして、自我とは何なのか?

果たしてそれらは本当に存在するものなのか?

自己同一性の拠り所となるのは、時間の連続性に他ならない。朝トーストを食べ、信号待ちで危険な車と危うく接触しそうになり、朝礼ギリギリでなんとか出社時刻に間に合う。
この連続した時間の中に生きていると認知しているからこそ、時間という概念を理解し、僕達の自我が揺らぐことはない。

でも、それが何らかの理由で揺らいでしまったら、自分が自分であると確証を持てるだろうか?

 

 

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アメリカという名の病 グレートギャツビー

 

ドナルド・トランプが45代目のアメリカ合衆国大統領選を制したこの年の11月に、グレート・ギャツビーを読みなおす機会を持てたのは個人的にはとても感慨深い。

彼の公約の一つに、「強いアメリカ」を取り戻すというのがあるそうだ。

いつの時代の、どんなアメリカが「強いアメリカ」なのか僕にはピンとこない。昔は良かったというならば、今はダメなのか?昔と今はどこが違うのか?

1984年生まれの僕から見れば、アメリカは常に世界経済のトップを独走して来た印象だ。ApplegoogleAmazonIBM、枚挙に暇がないがないほどの世界的な大企業に恵まれている。

僕が子供の頃、アメリカは世界の警察という役割を自ら進んで引き受けていた。米軍基地を防衛の要所に設置し、不穏な空気がないかを見張る力強い父親的な存在だ。僕の連想する「強いアメリカ」は「世界の警察」であり、パターナリズムの権化としてのアメリカだった。

しかし、トランプはむしろ米軍基地の縮小も視野に入れているという。これはダブルスタンダードに感じられて、とても不思議だった。

そんな中で添付のインタビューを記事と、それからグレート・ギャッツビーを読んで、気がついた。アメリカは、アメリカという名の病にかかっているのだ。

 

originalnews.nico

 

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

 

 

 

 

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人間をほかの目的の手段として使ってはならない 夫がATMになった日 考察

 

www.neginegigi.com

 

 ブコメでは「夫=ATMって妻=無料の風俗って言うのと同じくらい品がないと思うんだけどなー」と書きましたが、文字数が足りなくてエッセンスしか書けなかったので、補足したいと思います。

 

 この話題を、もしも女友だちが「私の旦那、自分のことに全然お金を使わなくて、私や子供のためばっかりにお金を使うのよねー」と聞いていたら、「へえ、いい旦那さんだね愛されてるね」と返すと思うけど「私の旦那、自分のことに全然お金を使わなくて、私や子供のためばっかりにお金を使うのよねー。だからATMって呼んでる」と言われたら、「いや、ちょっと待って」と反論すると思います。

 

 どうしてこの記事がこんなに『もにょっ』とするのかということについて考察を載せておこうと思います。

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