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ほんだなぶろぐ

読んだ本、漫画、見た映画などについてのレビューを、備忘録を兼ねて行っております。

ヤ◯ザの指南役くらいにはなれます?マネーロンダリング入門

Kindleのトップセラーに冗談のような題名の本が並んでいたので購入しました。中身はいたって真面目な経済の本でした。
実際に起こった事件、カシオ詐欺事件、五菱会事件、ライブドア事件などをニュースでは報じきれなかったレベルの細かい検証、解説を交えてどういう意図でどう金を動かし、どこに違法性があり、誰が得をしたのかについて論じています。

 

マネーロンダリング入門―国際金融詐欺からテロ資金まで (幻冬舎新書)

マネーロンダリング入門―国際金融詐欺からテロ資金まで (幻冬舎新書)

 

 

 

 

 

 

  ニュースを見ていても、新聞を読んでも、ここまで細かい検証を行っているものは他に見当たらないし、なんとなく悪いことなんだろうなー、という印象しか受けませんでした。
 
特にカシオ事件は平たく言うと、カシオは利益を出して、その資産を運用したいけど、自分たちはよくわからんから詳しい社員に全部丸投げしちゃっていた。社員は甘言乗って資金をよくわからない投資先に、投資してしまい、気がついたら自分たちの運用資産がアメリカの胡散臭い金融マンに溶かされてなくなっちゃった。というものです。
 
また、五菱会事件では、警察は、マネーロンダリング資金の流れが以前著者の書いた小説に似ていた、という理由で、著者のことを指南役なのではないかとして話を聞きに来たそうです。しかもこの手法は別段新規性のあるものでも、洗練された方法でもなく、ちょっと詳しい人なら誰でも知っている、どちらかといえば使い古された方法、なのだそうです。
 
この二件に関連して言えるのは、日本人のマネーリテラシーのなさです。なんとなくお金のことは汚いこと、として忌避しがちなのですが、組織が大きくなればなるほど、金のインプットとアウトプットは重要になります。
 
この件がよほど腹に据えかねたのか、この本を読めばヤ◯ザの指南役くらいの知識はつきます。などと本書で述べているのがちょっと笑えるところです。
 
経済のニュースに興味はあるけど、なんとなく難しそうで、よくわからない。そんな人にも読みやすい良書だと思います。